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抱き締めて、抱き締められて
第7章 甘い時間
「瀬上さん、タクシーで帰ろう」
「え?」
ギュッと握られたあたしの右手はすっぽりと部長の手の中。
鞄を持ったままの右手をあげて停まってくれた一台のタクシーに引き込まれるように乗り込んだ。
「〇〇方面へ。近くなったらまた案内しますので、お願いします」
「了解です。では、出発します」
走り出したタクシーの後部座席に座っているのだか........。
あたしの右手は、まだ部長と繋がってる。
「晶....」
あ、名前呼びになった。
ちょっと嬉しい。
「はい」
「晩御飯、俺んちでも....良い?」
「え?お邪魔しても良いの?」
「もちろん。晶しか来てほしくないんだけどな」
あら、嬉しい。