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§ 龍王の巫女姫 §
第8章 託宣( タクセン ) ── 若王の秘密

この突然の睡魔が
只の生理現象ではないと……
────…
「…ぇ……、あ‥? 」
ほんのうたた寝のつもりが、夢を見ることもなく深く寝入ってしまっていたようだ。
ぼんやりと霞む視界──
暗い部屋──
“ 嘘でしょう?もう、夜…… ”
花窓から射し込んでいた光が無くなっている。
日暮れの刻を過ぎてしまったのか。
そんなに長い時間寝ていたなんて。起こしてくれれば良かったのに…。
“ そうだわ…っ、袴にシワが…って、え? ”
慌てた水鈴はその瞬間
自分が置かれた " 異常な " 事態に驚愕する。

