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贄姫
第2章 弍
「口が減らないようだな、うちの姫は。
自力じゃもう立っていられないくせに」
言われて椿は、身体が言うことを聞かなくなっていることに気づいた。
だるく重く、全く動かない。
口づけとともに、精気を持っていかれてしまったようだった。
「そのうち、俺に懇願するようになる…」
縛られていた手をはずされたが
その場に半身を起こすことさえできず
布団に倒れこんだところを
ひっくり返されて仰向けにさせられた。
「俺なしじゃいられないようになるさ。絶対に」
「絶対にそんなことにはならないわ」
活きがいいのは良いことだ。
そう言って施される瓊乱の甘い口づけに
椿は身体がすでに逆らえなくなっているのを感じていたが
気づかないふりをした。
絡まる舌から送られる唾液に
精気を混ぜ込んでいるのか
瓊乱の口づけから離れられなかった。
「欲しいか…?」
「誰が…あんたなんかに…」
「その強がりの顔がへし折れるところ早く見せろよ」
瓊乱はそう言って椿の脚を開いた。
「ちょ、やめ…」
「ダメだ。やめない」
消毒しないとな。
そう言うと、酒瓶から酒を一気に煽り、
椿に口づけして酒を流し込んだ。
「…!」
ビックリして飲んでしまった後
身体が急に熱くなりだした。
瓊乱はさらに酒を煽ると
酒で火照ったのか、より熱い舌を
先ほど天狗にいたぶられた所に這わせた。
「んっ…や、ぁ…だ…め」
身体は動かない。
されるがままに、蜜壺を舌でまさぐられた。
瓊乱の舌は酒に酔ってるのか熱く
敏感な所を何度も行き来した。
「気持ちいいだろ?」
その意地悪な声音とは裏腹に
攻め立てる舌先は捕らえた蕾を
これでもかというほど繊細に刺激する。
初めてのことに、椿はただただ
なされるままになった。
「やだ…やめて……」
自分でも分かるほど、
抵抗も虚しく声は弱々しい。
太ももに抱きつくように巻かれた腕はたくましく
抵抗の一切を許さなかった。