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忘れられない指
第11章 はじめての夜
男の腕の中で目覚める・・
こんなに体が痛いもんだっけ?
ベッドの上で自由に体を伸ばして寝ている毎日とは違って
凌空の腕に体を抱かれたまま、たぶんずっと同じ体勢でいたからだと思う。
・・背中、痛ったぁい・・
モゾモゾと動き出すと凌空が腕を解き放って大きく伸びをした。
「おはよ・・あ~よく寝た!咲ちゃんは?眠れた?」
「うん・・たぶん熟睡。でも・・体、痛い・・
凌空さんは?腕とか痛くないの?」
「え?ああそういえば・・痛いかも」
腕がしびれてるぅ!とふざけた声をあげる凌空。
朝っぱらからテンションが高い人なんだ。
でもそれって元気な証拠。
明るくって元気な男に包まれて・・
私、いいオトコに選んでもらったんだ。
そうだよね?・・凌空で・・よかったんだよね・・?
いまさらのように自問する自分が
頼りなく思えた。