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忘れられない指
第18章 笑顔でいよう

「で、どうなったの?」

仕事帰りに立ち寄ったシークレットには
史彦がいた。
途中経過を教えてよ、とつつかれてニヤケ顔で報告した。

「式は親族だけ、なんだけど、
 史彦さんと孝明さんと、それからマスターご夫妻には
 出席していただこうって」

「え!いいのかい?僕らまでよんでもらって」

少し離れたところにいたのにマスターの耳にはしっかりと聞こえていたようだ。
すぐさま私たちのもとへとやって来た。

「もちろん!
 この3人とここで出会ったおかげで幸せに巡り合えたんだもん。
 大げさに言えば誰よりも祝ってもらいたい人たちだもん」

BARシークレットの扉をあけ、その輪の中で
凌空、史彦、孝明に出会い、そして今の自分がある。
なにをおいても彼らに幸せの瞬間に立ち会ってもらいたい。
私だけじゃなく、凌空も同じに考えている。

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