この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
忘れられない指
第4章 決意、そして失恋・・
部屋に入ったら大泣きすると思っていた。
大声はあげないにしても、しゃくりあげて泣くだろうと思ったのに、
拍子抜けするくらい静かな涙だった。
きっと・・
まだ何もはじめていなかったからかもしれない。
慎介さんに想いを伝えるどころか、そうにおわせる様なアクションさえも起していないし。
たぶん慎介さんは
私がそんな気持ちでいたなんて、これっぽっちも気がついてはいないだろう。
なんにもしてないのに、
くだけた感なんてあるわけない・・
冷蔵庫を開ける。
中から缶ビールを取り出した。
そのうち飲んでみようと買っておいたものだ。
もう2ヶ月くらい前・・
まだまだビールの味はわからない。
あんな苦いもの・・
もしかしてこういう時に飲むのかも・・
ほろ苦さを紛らすために・・
プシュッという音が、元気を出せって言ってるように聞こえた。
電気もつけないまま月明かりをたよりに
何度もテーブルに戻した缶ビールを、
時間をかけて飲み干した。
大声はあげないにしても、しゃくりあげて泣くだろうと思ったのに、
拍子抜けするくらい静かな涙だった。
きっと・・
まだ何もはじめていなかったからかもしれない。
慎介さんに想いを伝えるどころか、そうにおわせる様なアクションさえも起していないし。
たぶん慎介さんは
私がそんな気持ちでいたなんて、これっぽっちも気がついてはいないだろう。
なんにもしてないのに、
くだけた感なんてあるわけない・・
冷蔵庫を開ける。
中から缶ビールを取り出した。
そのうち飲んでみようと買っておいたものだ。
もう2ヶ月くらい前・・
まだまだビールの味はわからない。
あんな苦いもの・・
もしかしてこういう時に飲むのかも・・
ほろ苦さを紛らすために・・
プシュッという音が、元気を出せって言ってるように聞こえた。
電気もつけないまま月明かりをたよりに
何度もテーブルに戻した缶ビールを、
時間をかけて飲み干した。