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忘れられない指
第7章 思いがけない誘い
「デートって何人でするんだよ、2人だろ?
 オレと咲ちゃんの2人・・え、ダメなの?」

ビックリして次の言葉が出てこない。

デートに誘われた。
それも凌空に。

ドキドキしてうれしい反面で、それが孝明でない事に肩を落とした。

やっぱり私・・孝明さんを待ってるの?

「ねぇ咲ちゃん、いいんだよね?オレと2人で、ね?ね?」

うん、もちろん・・そう答えながらも心の片隅に物足りなさを感じていた。

電話の向こうの凌空は、土曜日の待ち合わせ場所と時間を一方的に告げると
最後はすごくうれしそうな声で楽しみにしてる、と言って電話を切った。

・・凌空さんが私を・・

テーブルに戻したケータイをもう一度手に取る。
着信履歴の凌空の名前を表示させた後、
アドレス帳の孝明の名前を表示させる。

だけど・・自分からかける勇気は・・ない・・・
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