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忘れられない指
第8章 確かめたい、互いの心・・
まずそこで、彼の表情をうかがう。
さっきよりも少し、頬が引き締まっていた。
「ランチして、それからいろんなお店を見て回って。
やっと正体を聞きだしたよ。
ヒバリ文具なんて、すっごい大手に勤めてるんだね、ビックリしちゃった・・」
孝明の表情はさっきと同じ。
そしてまだ口を開かずにいる。
「お互いの仕事に共通点が見つかると話も弾んでさ、楽しかった・・
で、ここからが肝心なんだけど・・」
もう一度彼の表情を窺う。なんだか瞳が・・
怖いくらい冷たい・・
「付き合ってほしいって、言われちゃった。
慎介さんの事があったばかりだからすぐに返事しなくてもいいからって。
気持ちが落ち着いて、凌空さんのこと彼氏にしてもいいって思えた時に
返事くれればいいからって・・」
その時の孝明・・
無表情、とはこういう表情のことを言うのだろうか、と思わせるほど
色も感情も、みせなかった。
それを見て気持ちが拗ねた私は、感情まかせにしゃべりだす。
さっきよりも少し、頬が引き締まっていた。
「ランチして、それからいろんなお店を見て回って。
やっと正体を聞きだしたよ。
ヒバリ文具なんて、すっごい大手に勤めてるんだね、ビックリしちゃった・・」
孝明の表情はさっきと同じ。
そしてまだ口を開かずにいる。
「お互いの仕事に共通点が見つかると話も弾んでさ、楽しかった・・
で、ここからが肝心なんだけど・・」
もう一度彼の表情を窺う。なんだか瞳が・・
怖いくらい冷たい・・
「付き合ってほしいって、言われちゃった。
慎介さんの事があったばかりだからすぐに返事しなくてもいいからって。
気持ちが落ち着いて、凌空さんのこと彼氏にしてもいいって思えた時に
返事くれればいいからって・・」
その時の孝明・・
無表情、とはこういう表情のことを言うのだろうか、と思わせるほど
色も感情も、みせなかった。
それを見て気持ちが拗ねた私は、感情まかせにしゃべりだす。