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Love Emotion
第9章 告白
*
翌朝、ベッドの中で微睡んでいると、既に森山くんと目が合った。
「…おはよ、森山くん」
そう言っただけなのに、何故か森山くんの口が尖る。
「…?」
その表情を不思議に思っていると、急に強い力で体を抱き締められた。
「…森山くん?」
「名前」
「名前?」
おうむ返しをすると、森山くんはますます拗ねたような顔になった。
「なんか、名字で呼ぶのは今まで通りみたいで嫌だ」
「…」
憮然とした表情とその理由に、愛しさが込み上げる。
「なんて呼べばいい?」
「…慶って呼んでほしい」
「慶?」
途端に森山くん――慶の表情が晴れやかになる。