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Love Emotion
第5章 命の終わり
*
鳥のさえずりと笛の音が入り混じった音楽が耳に入り、目を覚ますと、外は真っ暗な上にやけに静かだった。
起きる時間だ。
「ねむい…」
油断した瞬間にまた眠りに就きそうな体を無理矢理起こして、携帯電話のアラームを消した後、洗面所で洗顔と歯磨きをする。
タオルで顔を拭き終わった頃にはだいぶ体が目覚めてきた。
着替えを済ませてから、カップ麺を掴んで仕事用のバッグに放り込む。
「…よし、行くかぁ…」
盛大な欠伸を一つして、玄関から外に出る。夜でもじっとりとまとわりつくような熱気が不快感を煽る。
鍵をかけて、静かに静かにアパートを離れ、私は病院を目指した。