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Love Emotion
第5章 命の終わり
「三崎ちゃん、大変だったね」
「いえ…」
「あ、カルテ書いて書いて」
言われるままに私は椅子に座ってカルテを書き始めた。
朝食摂取量、夜間のバイタルサイン、看護経過記録。
それらを書いている途中で、師長からの全体申し送りが始まる九時になった。
現在の入院患者数、入退院の予定、薬品の変更や来月の防災訓練のお知らせなどの伝達を受けると、各チームの申し送りに移る。
私も夜間に変化のあった患者様について申し送った。
申し送り後すぐ、院内の事務に電話をして、仁木さんの死亡を伝え、所持品はNPO法人の担当に引き取ってもらうように依頼した。
その内に九時三十分になり勤務時間は終了したが、記録が書き終わっていない私は、ひたすらボールペンを走らせていた。
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