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MY GIRL
第12章 遠距離
数日後の、金曜日の夜。
毎日恒例の大樹との電話。
最近専ら話が勉強内容を占めてる気がする…
「最近、変わった事あった?」
2週間に1回程度、この言葉を聞かれる。
「ううん、何もないよ〜」
「…ほんとに?特定の男と仲良くなったとか、…告白されたとか」
「あぁ、あるよっ!言ってなかったけど、隣の席の戸坂くん。凄く仲良くなって色んな事話してくれるし、告白は…んっと何回だっけ。1、2…」
数え始めたあたしに、電話の向こうから「はぁ!?」とか「ちょっと待て」とか聞こえてくる。
「…あ、16回だ」
「多すぎ!そういう事を報告してほしいの、俺は」
「そうなんだ」
「…はぁ」
盛大なため息を吐く大樹。
「やっぱここの大学やめときゃよかったかなー…」
「えっ!?何でー?」
「こっち来て思い出した。遠距離って事は美咲を守ってやれねぇし、美咲に近付く男を追い払えない」
「え?」
「言い寄られてても全く気付いてねぇし」
「うん?」
「しかも俺、明日明後日も会社なんだよなー…」