この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
MY GIRL
第16章 東京
素直に
「美咲と一緒にいたいから志望大学同じにしました」
って言えばいいのに、
「ぐっ、偶然!偶然一緒だったんですよ、志望大学が!べっ、別に美咲と一緒にいたくて同じにしたとかっ、すげー勉強頑張ったとかじゃないですからっ」
ってどもりながら言われて。
「はいはい、美咲が心配だからだろ?言い訳いらねぇよ分かってんだから」
って言ったらまだごちゃごちゃ言ってたし。
本人には絶対言わねぇけど、もう俺にとってお前は、大切に思う人間の1人だよ、蒼汰。
美咲を任せる位、心許してんだよ。
駅のホームに降り、丁度来た電車に乗り込む。
男が多い車両まで移動し、吊り革を握ってため息を吐いた。
いやー…春から楽しみだな。
裸エプロンでもして貰おうかな。
理性と一緒に疲れ吹き飛ぶわ。
そんな事を考えながら、緩みかけた頬を引き締める。
電車下りたら電話しよ。
最寄り駅について電車を下りると、美咲に電話した。
2コールで出た美咲。
「美咲、今どこ?」
早歩きでマンションまで歩きながら、俺の顔は自然と笑顔になる。
「今ねぇ、電車待ち!大樹ぃ、早く会いたい〜」
「俺も早く会いたい。…今日寝れると思うなよ?」
「やぁもー!大樹のえっち!」
はは、と笑ってエントランスをくぐり、階段を上る。
「もう会社終わったの?」
「うん、もう部屋着きそう。エレベーターあるからそれで来いよ」
「ううん、前みたいに階段で行くよー!」
「…元気だなー、お前」
「元気だよー!…って、ちょっと蒼汰!いきなりぶつからないでよびっくりしたじゃーんっ」
「わり、子供走ってったから」
「…あ、そっか。なら仕方ないね」
「あ、大樹さんと話してるなら聞いてみ。地元のお土産がいいか東京のお土産がいいか」
近くで聞こえる蒼汰の声。
…こんな大人びた声してたか?
「そうだった!ねぇ大樹、地元のお土産と東京のお土産どっちがほしい?地元のだよねっ!?」
「…ん?美咲は地元の、蒼汰は東京の持ってきてくれんの?」
「そうなの!ねぇどっち〜?」
わざわざ申し訳ない。
まあこの答えは当然…
「美咲が地元のなら地元のものの方が嬉しいかな」
って事にするよな。
勿論どちらでも嬉しいが。
「美咲と一緒にいたいから志望大学同じにしました」
って言えばいいのに、
「ぐっ、偶然!偶然一緒だったんですよ、志望大学が!べっ、別に美咲と一緒にいたくて同じにしたとかっ、すげー勉強頑張ったとかじゃないですからっ」
ってどもりながら言われて。
「はいはい、美咲が心配だからだろ?言い訳いらねぇよ分かってんだから」
って言ったらまだごちゃごちゃ言ってたし。
本人には絶対言わねぇけど、もう俺にとってお前は、大切に思う人間の1人だよ、蒼汰。
美咲を任せる位、心許してんだよ。
駅のホームに降り、丁度来た電車に乗り込む。
男が多い車両まで移動し、吊り革を握ってため息を吐いた。
いやー…春から楽しみだな。
裸エプロンでもして貰おうかな。
理性と一緒に疲れ吹き飛ぶわ。
そんな事を考えながら、緩みかけた頬を引き締める。
電車下りたら電話しよ。
最寄り駅について電車を下りると、美咲に電話した。
2コールで出た美咲。
「美咲、今どこ?」
早歩きでマンションまで歩きながら、俺の顔は自然と笑顔になる。
「今ねぇ、電車待ち!大樹ぃ、早く会いたい〜」
「俺も早く会いたい。…今日寝れると思うなよ?」
「やぁもー!大樹のえっち!」
はは、と笑ってエントランスをくぐり、階段を上る。
「もう会社終わったの?」
「うん、もう部屋着きそう。エレベーターあるからそれで来いよ」
「ううん、前みたいに階段で行くよー!」
「…元気だなー、お前」
「元気だよー!…って、ちょっと蒼汰!いきなりぶつからないでよびっくりしたじゃーんっ」
「わり、子供走ってったから」
「…あ、そっか。なら仕方ないね」
「あ、大樹さんと話してるなら聞いてみ。地元のお土産がいいか東京のお土産がいいか」
近くで聞こえる蒼汰の声。
…こんな大人びた声してたか?
「そうだった!ねぇ大樹、地元のお土産と東京のお土産どっちがほしい?地元のだよねっ!?」
「…ん?美咲は地元の、蒼汰は東京の持ってきてくれんの?」
「そうなの!ねぇどっち〜?」
わざわざ申し訳ない。
まあこの答えは当然…
「美咲が地元のなら地元のものの方が嬉しいかな」
って事にするよな。
勿論どちらでも嬉しいが。