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MY GIRL
第20章 波乱いっぱい入学式
「悪ぃ悪ぃ。んー…何つーんだろ。俺の体がそういうシステムになってるんだよ、健に言われるまで自分でも気付かなかったし」

「へぇ」

「くわえて俺、過去に色々あって、ちょっと女性不信なの。だから女の事見下してる所もあるんだよね」

確かにさっきから見てたら、女と接してる時の作り笑いが凄かった。

「美咲ちゃんには素で話せると思うんだよね。初めからいい子だって分かってたし。後…健の事なんだけど。あいつ、恋愛ではかなりだらしねぇけど、根は凄ぇいいやつだから。俺の作り笑い一発で見抜いたやつでもあるし」

「…美咲に手ぇ出してたら無理だな」

「それは美咲ちゃんにかかってんな〜」

そう言いながら、美咲の元に向かった。








美咲SIDE


…こ、これは…一体。

恐る恐る、自分を閉じ込めてる男を見上げる。

「えっと、あの…」

「美咲ちゃん」

「は、はい…」

「美咲ちゃんか〜」

「…っ」

近いよー!

近すぎるよー!

「ちょっと来て」

って言われて引っ張られて、引かれるまま付いてきたらここに…人気のない、廊下の隅に連れてこられて。

そして突然壁に体を押し付けられて今に至る…

あたし達の顔の距離は、10cmもない。

誰かが後ろからこの人の背中を押せば、あたし達はキスしてしまう。

この人何を考えてるのか分かんなくて怖い…助けて大樹ー!

心の中で叫んで、俯いてぎゅっと目を閉じる。

周りにあたし達の他に人1人いなくて、とても静か。

健くん…だっけ?

この人さっきからずっと変な事言ってるし…

「あの…っちょ、そこ退いて…?」

怖くて涙が滲む目で見上げて言う。

「…うっわやべ、可愛すぎる…。退かねぇよ、退く訳ねぇじゃん?何で退かなきゃいけねぇの?」

「!?」

この人、イケメンなのに変!

「う…、大樹、蒼汰ぁ…」

助けてー!

顔を逸らして小さく助けを呼ぶ。

「…ヤバい。ねぇ…俺と気持ちいい事シようよ」

「っひぁ!」

「性感帯どこ?…つーか、声エッロ…やっべぇ」

抱き締められて体をナゾられ、思わず変な声が出る。

「…イイ体してんね?開発してヤろっか…?」

「〜っ…」

耳元で囁かれ、びくんと震える。

怖い

…き、恐怖しかない…

怖すぎる…!

どうすれば…あ。


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