この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
先生、早く縛って
第9章 偽りのキス
「いやぁっ……! ひどいっ……」
鍋に向って飛びかかりそうな勢いの彼女を制する。どうせもう間に合わないし、怪我でもされたらかなわない……
「あの子……あの子誰なのよぉっ……! あんな子にもう……触らないでっ……」
泣き叫ぶ声には構わず、俺は部屋を後にした。
結衣は……もう帰ってしまっただろうか。泣きながら……?
その様子を想像すると、自分でも意外なくらいにざわめく心。
そしてそのまま階段を下りると、そこで俺はさらに衝撃的な光景を目にすることになった。
結衣と仲のいい神谷が、結衣を……そこで抱きしめていたのだ。