この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
先生、早く縛って
第10章 それぞれの距離
「思ってもらえなくてもいい! 興味がなくたっていい! 簡単には諦められないっ……!」
大きな声を出すと、神谷くんの身体がビクン! と震えた。
「結衣、泣いてるのか……」
止まっていたはずの涙がボロボロと溢れ出すのを見て神谷くんは絶句する。
「ごめん、俺……」
そう言って、その場に崩れ落ちる神谷くん。
神谷くんは大切な友達だ。
だから、その様子が気になったけど……私は先生に向って走り出す。
神谷くんからはどんどん……どんどん……遠ざかってしまったけど……これでいいんだよね。これで……
私はただ、先生と話がしたいだけ……今すぐ……どうしても。