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先生、早く縛って
第26章 幼馴染
その家の居間は、相変わらずの重厚な家具と大きなペルシャ絨毯がいかにも金持ちの家といった雰囲気を醸し出していた。
地元で桜井家と並んで大きなこの邸は、幼馴染である本条凛の生家だ。
俺が大学四年生、石塚が美容師一年生となった春……俺たちは久しぶりにその家を訪れていた。
石塚に無理やり連れてこられた俺は、デカいソファーでもう10分近く待たされている。
出された茶菓子を俺の分まで食べ終えた石塚は、言葉を濁すばかりだ。
しかも、連れてきた張本人だと言うのに……俺がここにいることがどうにも納得いかない様子だった。
「やっぱり今からでも遅くないから帰るか! だってお前……ほら、あれだろ? 奴隷さん達と会うので忙しいんだよな?」
これだ。
この期に及んで、突然俺のことを追い返そうとする。