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先生、早く縛って
第3章 キケンなお仕置き
「くそっ! ヤベぇ……!」「マジかよっ! 逃げろっ!」
私を取り囲んでいた男たちは、口々に何かを叫びながら一斉に外に飛び出そうとする。
警備員さんにぶつかり、押しのけて……それでも逃げていく人や、出口の外で殴られている人……その場は騒然となっていた。
そんな光景を私はただぼんやりと見つめることしかできなくて……
そして少しだけ静かになったトイレの床にへたり込む私に、見覚えのある大きなタオルがふわりと掛けられた。
「……せんせ……っ……」
「立てるか……? 少し歩くぞ。とにかくこの場を離れよう」
先生は私の手を取り足早に歩き始める。
私の手を包み込む先生の手は……ものすごく冷たかった。
男たちが方々に別れて逃げ出して、警備員さんたちもあちこちに散ったから、最後に残った私たちはいろいろ詮索されずに済んだようだった。
そして先生は黙ったまま、足を止めることもなく歩き続け……いつの間にか私たちは、見たことの無いエリアにまで辿り着いていた。