この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
先生、早く縛って
第34章 それはただの傷痕
遅くなったけど、それで傷付けたけど……迎えに来たよ、結衣。
罪の意識で逃げるのではなく、俺が一緒に全部受け止める。俺のせいで起きてしまったこと……このことからもう逃げたくないんだ。
「先生……私……」
何かを言いかけるが言い淀んでしまう結衣。
「ん……?」
いつも……頬を指先で軽く摘まんでやると、嬉しそうにはにかんで笑ってくれる、そんな結衣が大好きなんだ……
そんな俺の密かな楽しみに結衣は気付いているだろうか?
「なぁ……一緒にやり直そう。俺はお前を……」
俺は結衣の頬にいつものように手を伸ばした。
でも……その手は強く振り払われていた。