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先生、早く縛って
第36章 本気と勇気
終業式の朝、私はいつもと同じように里美ちゃんと神谷くんと並んで歩いていた。
二人とも私に何かがあったって気付いているはずだけど……
何も言わずに今まで通りそばにいてくれて、クラスが変わってしまっても……ううん、卒業してからも、ずっとずっと二人のことを大切にしていきたいなぁと私は改めて思っていた。
校門をくぐると、沙也加ちゃんと麻衣子ちゃんが一緒に歩いているのが見えた。沙也加ちゃんの腕の包帯も消えている……
そして私に気付くと、いつもみたいにちょっと勝気な感じの笑顔を見せて小さく手を振ってくれた。
私も頑張らなくっちゃ……
そう決意を新たにして、大切なものが入った学生鞄をギュッと抱きしめる。
終業式が終わったら先生にこれを渡して、直接想いをぶつけるんだ……!