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先生、早く縛って
第38章 先生、早く縛って

ほんの少しだけまどろんで目を開けると、バスは小さな町に入って行くところだった。

時間は3時を過ぎたところだけどまだまだ明るい感じで、先生に尋ねてみると8時近くまで日が出ているんだよと教えてくれた。

先生が暮らすその町は、アニメで見たことのあるようないかにもっていうヨーロッパの田舎町で……建物はみんな同じような薄い色の石の煉瓦で出来ていて、茶色や水色の木枠の窓が、どの家もみんなお揃いみたいにして並んでいた。

何だかその辺から小人とか出てきそう……

そして、道の石畳もコロコロした丸い石で凸凹になっていて、スニーカーを履いていて良かったなぁと思いながら私は歩いた。

「中世の町並みが残っているんだよなぁ……だけど店は小さなスーパーとパン屋とレストランが一軒づつあるだけだから、日本とは比べ物にならないぐらい不便だよ。まぁでも、ここにコンビニは似合わないだろう?」

不便だと言いながらも、先生はここを気に入ってるみたいだ。

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