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私は私に恋をする大学生版
第1章 愛撫篇
人間、一度楽を覚えるとダメになるとつくづく思う。私の場合は三年ほど前に手に入れた、自分の体を作り出す能力に頼って

「今日はどうしても無理」

「私はいいんだけど、他のみんなの心象が悪くなるよ」

これは今日の朝の会話、昨日カラオケで朝まで騒いだので、家に帰って一時間で大学という状況に、心が悲鳴を上げたのだった。

「すこし、少しだけ寝かせて。」

これまでこの能力を使って、大学をサボったのは、二回しかない。サボるという甘い誘惑に惑わされることもなく。日々そつなく物事を熟している。

「ばれたら、こわいよー」

このセリフはもう一人の私がしゃべっている。
彼女はもう一人の私で、人格としては生まれてから一緒にいる。

私とは別のもう一つの体を使えるようになったのは高校の頃から、

言い方を変えると一つの体を共有している。食えないやつ。

「じゃ、おやすー」

と言って彼女はさっさと部屋を出て行った。

眠いのは同じはずなのに、
閑話休題、最初の話に戻る。

人間は、まあ、猿が少し賢くなっただけの生き物なので、一度欲というものを覚えると、簡単にはそれから逃げることはできない。

私自身、酒もたばこも賭け事もできる年齢ではないのだが。
えっちな事にはそれなりの興味はある。

「まぁ、恥ずかしいけどね」
という独り言をつぶやきつつ、

「とにかく寝ます、お休み」
と、誰に向かってでもなく呟いた。


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