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第8章 妊娠

ｺﾝｺﾝ…

「武瑠～？ご飯出来たよ～？」
「うん…」

普段通りしないと。これ以上、母さんに心配させたくねぇ。

「あんた、頭どうしたの？(笑)」

母さん、笑って俺の頭の手当てしてくれたけど…。

母さん、目が真っ赤だよ。お線香の匂い。父さんのとこ行ってた？

「ごめん…。母さんに、迷惑とか心配かけて…。」
「なぁに言ってんの！子供は、親にいっぱい迷惑とか心配かけてもいいの！さぁ、ご飯冷めちゃうよ！」

で、ご飯食べてる時に、母さんが言った。

「ねぇ、武瑠？」
「ん？」
「母さんの実家に行く？おばあちゃんいるし。まだ、高校まで半年あるけど、転入試験受かれば、入れたりするから。」
「うん。そう…だね。」

その夜、母さんは、名古屋に住んでるおばあちゃんに電話してた。

優季の声、聞きたくて電話したけど、¨この電話番号は…¨のｱﾅｳﾝｽ流れてた。

「優季の番号、消せねぇよ…。お前の写真もﾌﾟﾘｸﾗも…ｽﾞｯ…俺には、宝物…ｽﾞｯ…なんだから。だから、俺は…ｽﾞｯ…誰とも結婚しねぇ。」