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秘蜜に濡れて
第6章 絡まる糸
生放送、ファンを入れてのライブパフォーマンスは凄まじい盛り上がりを見せた。
スタジオの隅から見ていてもその熱に充てられたくらいだ。
まだドキドキと高鳴る胸を抑えながら、スタジオの隅で一人笑顔になる。
「ねえ、あなたが今の撥春の彼女?」
目の前には律が見下ろしていた。
「…何がいいんだか…」
明らかに見下した表情の律が怖いと思う。
「撥春のこと、何処まで知ってるの?撥春はあなたみたいな普通の女じゃ満足出来ないわよ?」
「そ、れは…」
「早く別れたほうが傷つかなくて済むわよ」
吐き捨てるように律はヒールを鳴らして去って行った。
言い返せないのは、あいり自身も思い当たるところがあるからだ。
「あいり!ちょっと来て」
迎えに来た撥春に手を引かれ、とある控え室のドアをノックした。
「失礼します!」
中に入ると、カフェにいたあの男の人がそこに居た。
「岩崎さん、今俺が付き合っている彼女で相馬 あいりさんです、あいり、俺の会社の社長で岩崎さん」
あいりは慌てて頭を下げた。
「プライベートまで口を出すつもりはないが、泣かせるような事はするなよ」
岩崎 嘉紀の懐かしさすら感じる声色があいりの胸をざわつかせた。
スタジオの隅から見ていてもその熱に充てられたくらいだ。
まだドキドキと高鳴る胸を抑えながら、スタジオの隅で一人笑顔になる。
「ねえ、あなたが今の撥春の彼女?」
目の前には律が見下ろしていた。
「…何がいいんだか…」
明らかに見下した表情の律が怖いと思う。
「撥春のこと、何処まで知ってるの?撥春はあなたみたいな普通の女じゃ満足出来ないわよ?」
「そ、れは…」
「早く別れたほうが傷つかなくて済むわよ」
吐き捨てるように律はヒールを鳴らして去って行った。
言い返せないのは、あいり自身も思い当たるところがあるからだ。
「あいり!ちょっと来て」
迎えに来た撥春に手を引かれ、とある控え室のドアをノックした。
「失礼します!」
中に入ると、カフェにいたあの男の人がそこに居た。
「岩崎さん、今俺が付き合っている彼女で相馬 あいりさんです、あいり、俺の会社の社長で岩崎さん」
あいりは慌てて頭を下げた。
「プライベートまで口を出すつもりはないが、泣かせるような事はするなよ」
岩崎 嘉紀の懐かしさすら感じる声色があいりの胸をざわつかせた。