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秘蜜に濡れて
第8章 魔法をかけるから
初めて自分から舌を入れる。

撥春の舌を探し当てると、絡め取り舐め上げる。

唾液が口の端から零れるのがわかる。

重なる鼓動と腰の揺らぎ。

「…っ!!…あ…いりっ…!」

「んんっ!あ、あ…あっ…だめっ!だめぇっ!」

内壁がざわざわと一層蠢いて、あいりの腰が擦りつける様に動くと、撥春の腰もずんずんと突き上げた。

「…っあ、あ!…っあぁん!は…っ…は…っぁあ!」

「…っく…っ!あい、り…っ!っイ、くっ!」

「ああんっ——っ!!」

再奥で精が爆ぜると、あいりも大きく背中を反らせた。




「仕事だったんだもんな…」

果てたあいりはそのまま眠りの底へと落ちていった。

規則正しい寝息、そっと髪を掻きあげてやる。

腰、お腹に双丘の頂に唇を寄せて吸い上げると、紅い花が点々と花開く。

「…っん…」

甘い声が零れると撥春は微笑む。

「あいり、俺だけを好きでいて」

閉じた瞼の前で人差し指をくるりと回す。

「っていう魔法が掛けられたら…って、俺、ハマり過ぎだな」

自嘲して、キスをして…眠りについた。
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