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カノジョ
第7章 こんなカノジョ《再々》
 
 邪魔。

 とにかく邪魔。

 走る事は苦手じゃない。

 スタミナもあるし、体だって柔らかい。

 だけど、振動でバインバインと弾むおっぱいが邪魔。

 いい加減、付け根が痛くなってくる感じ。

「…ブラすれば良いじゃんとか言うツッコミは無しで」

 何となく言っておかなきゃイケない気がした。

 とにかく走る。

 短いスカートが捲れるのも、この際構ってられない。

 今まで続けてきた皆勤賞を途絶えさせる訳にはいかない。

 チラホラと人影も見え始めてるけど、どうせ見ず知らずの人たちばかり。

 朝のサービスには刺激が強いかもしれないけど、スカートの中を見られるのも致し方ない。

 数人の人を追い抜き、お母さんと手を繋いだ小さな男の子の傍を通る。

 黄色い帽子に黄色い肩掛けカバン。

 時間に余裕があれば、ニコッと微笑んであげていたくらいの可愛い男の子。

 しかし、今はそんな余裕も無かった。

 後ろ髪を引かれる思いで走り抜けると、不意に幼い声が聞こえた。

「おかあさぁん。あのお姉ちゃん、パンツどうしたのー?」
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