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カノジョ
第5章 あんなカノジョ《再》
それでも、一度覚えたストレス解消法。
今まである程度生真面目に過ごしてきた杏子。
ストレスを忘れさせてくれる非日常的な空間と快感から逃げる意識は無くしていた。
「…次は……いつ………」
出来れば毎日でも…と、淫らな本能が唆【ソソノカ】す。
それを、理性が食い止める。
バレればクビは確実だと理性が告げる。
気持ちいいんだからクビになっても問題ないだろと、本能が背中を押してくる。
「ったく…アタシは学校で…何を………」
カラダに残る余韻が、杏子の脳内で幾度となく葛藤を繰り広げさせていた。
軽く頭を振って葛藤を追い払い、脚を進める杏子。
下校や部活へと向かう生徒たちを視界に入れながら、校内の巡回を続けていた。
「……から………なに………んっ…」
不意に届いた声に辺りを見回す。
「……って………えっ…………もぉっ………」
廻りに生徒達の姿は無い。
音源と思わしき方向へと顔を向ければ、更に声が聞こえてくる。
…確か…この上は………
屋上へと続く階段を見上げ、無意識に脚が動き出す。
「…んぁっ……もぉっ……」
一歩ずつ踏み上がって行けば、更に声は鮮明になっていった。
「……っ!?」