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夢を見るころ
第2章 め
案の定、私のほうが早く着いて奥の席を陣取る。
ここに来る途中で先輩とお風呂屋さんに寄ってきたからさっぱり。
洋服はうちのシリーズの夏物を買ってロッカーに入っていたのを着た。
「あ。うちの新作ね。デート?」
なんて先輩にからかわれて
違いますから。と強く否定した後に
デート・・・かな?
なんて思ってしまった。
久しぶりに小奇麗になった自分にすっかり満足して。
あいつはきっと残業だろうと先にビールを注文した。
ビールが目の前に来たのと同時に
篠塚さんが私の目の前の席に滑り込む。
「待った?」
軽く走ってきたのか、春物のコートを手にかけて
それでも汗をかいた首元に風を入れるために
ネクタイを緩めて第一ボタンをはずした。
腕時計を見ると8時を少し過ぎたころで
「こんなに早く来るとは思わなかったから」
と、目の前のビールを言い訳した。
「いいよ。先に飲んで」
ふーっと暑そうに汗をぬぐう。
お店の人に「生!」と注文をした篠塚さんに
「いいよ。待ってる」
といったら、私をじっと見つめて
「いいよ。おいしいうちに飲みな」
とにっこり笑う。
「待ってる」
「そうか」
ここに来る途中で先輩とお風呂屋さんに寄ってきたからさっぱり。
洋服はうちのシリーズの夏物を買ってロッカーに入っていたのを着た。
「あ。うちの新作ね。デート?」
なんて先輩にからかわれて
違いますから。と強く否定した後に
デート・・・かな?
なんて思ってしまった。
久しぶりに小奇麗になった自分にすっかり満足して。
あいつはきっと残業だろうと先にビールを注文した。
ビールが目の前に来たのと同時に
篠塚さんが私の目の前の席に滑り込む。
「待った?」
軽く走ってきたのか、春物のコートを手にかけて
それでも汗をかいた首元に風を入れるために
ネクタイを緩めて第一ボタンをはずした。
腕時計を見ると8時を少し過ぎたころで
「こんなに早く来るとは思わなかったから」
と、目の前のビールを言い訳した。
「いいよ。先に飲んで」
ふーっと暑そうに汗をぬぐう。
お店の人に「生!」と注文をした篠塚さんに
「いいよ。待ってる」
といったら、私をじっと見つめて
「いいよ。おいしいうちに飲みな」
とにっこり笑う。
「待ってる」
「そうか」