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夢を見るころ
第3章 を
金曜日に、もう午後から6時に帰れるように準備を始めて。
その日も新作のトップスを下ろした。
この柄。気に入ってるのよね。
この前と同じく奥の席に陣取って
時計を見ると7時を少し過ぎたころだ。
今日はビールを注文しないで待ってることにした。
ほどなくして篠塚さんが目の前の席に滑り込んできた。
「ごめん遅刻した」
遅刻というほどではないし
外での待ち合わせじゃない。
しかもこんな早い時間に忙しい人をこちらの都合で呼び出してる。
ごめんという彼の気持ちがなんだか優しくてうれしい。
「あ、その服。いいね」
好きな柄を着ているだけ。
でも褒めてもらって悪い気はしない。
「新作なの」
「うん。似合ってる」
そう言うと、私がまだビールを注文していないことに気が付いて小さく笑った。
「生2つ」
大きくそう言って注文すると
スーツの上着を脱いだ。
「無駄に色気があるのね」
私の言葉に驚いたように、まゆを少し上げて、ん?と聞き返す。
「その色気。仕事に邪魔じゃないの?」
冗談めかして言えば、口の端を少し上げて
「まさか。そんなことを思ってくれるのは夢だけ。
仕事での俺を見たり聞いたらびっくりするよ。
冷静で非情な経理の篠塚だと言われてる」
なんていうけど。
それこそ嘘。
だったら、ここで飲んでいるときに
女の子が絡んでくるはずがない。
その日も新作のトップスを下ろした。
この柄。気に入ってるのよね。
この前と同じく奥の席に陣取って
時計を見ると7時を少し過ぎたころだ。
今日はビールを注文しないで待ってることにした。
ほどなくして篠塚さんが目の前の席に滑り込んできた。
「ごめん遅刻した」
遅刻というほどではないし
外での待ち合わせじゃない。
しかもこんな早い時間に忙しい人をこちらの都合で呼び出してる。
ごめんという彼の気持ちがなんだか優しくてうれしい。
「あ、その服。いいね」
好きな柄を着ているだけ。
でも褒めてもらって悪い気はしない。
「新作なの」
「うん。似合ってる」
そう言うと、私がまだビールを注文していないことに気が付いて小さく笑った。
「生2つ」
大きくそう言って注文すると
スーツの上着を脱いだ。
「無駄に色気があるのね」
私の言葉に驚いたように、まゆを少し上げて、ん?と聞き返す。
「その色気。仕事に邪魔じゃないの?」
冗談めかして言えば、口の端を少し上げて
「まさか。そんなことを思ってくれるのは夢だけ。
仕事での俺を見たり聞いたらびっくりするよ。
冷静で非情な経理の篠塚だと言われてる」
なんていうけど。
それこそ嘘。
だったら、ここで飲んでいるときに
女の子が絡んでくるはずがない。