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Love adventure
第17章 マカロン②
ほなみはドキリとして、思わず自分の胸に手を当てた。
「素直になるだってっ?いいよ!いいよ!ほなみちゃん!バンバン吐き出して楽になるんだ――!……悲しい事があったら俺に何でも言ってよ!受け止めるよ?
身体ごと受け止めるのも大歓迎だからね!」
亮介がいつの間にか隣に来て、手をギュッと握りキラキラの笑顔で言ったが、後ろから三広にドラムスティックで殴られ崩れ堕ちた。
「油断も隙もねえな!……ほなみちゃん、本当にゴメンね?東京に来たら、こいつの魔の手から守るから安心してね!」
三広は床でのびている亮介を足で転がし、鼻息荒く言い放つ。
「さて?どっちが魔の手なんだかわかりませんなあ」
浜田がニヤニヤして彼を見ると、三広はムキになって喚いた。
「変な事言うな――!俺は心からそう思って……もごもご」
「はいはいはい。ちょっと静かにしようかね」
浜田は三広の口を塞いで穏やかに話す。
「……ほなみちゃんが、自分の素直な気持ちのまま、生きていけたらいいね」
**
callingでの団欒を回想しながら、ほなみは鍵盤をつまびき、哀愁漂う和音を奏でてみる。
(――この間、このピアノを西君が弾いたのだっけ)
鍵盤に踊るしなやかな指を思い出しながらふと目を閉じた時、玄関がガチャリと開いた。ほなみの意識が一気に現実に引き戻される。
「……ただいま」
智也の低い声と共にリビングに足音が近付いてくる。
ほなみは、ピアノの前に座ったまま震える手を握りしめ、心の中で自分に言い聞かせた。
――自分に素直になる勇気――自分に素直になる勇気――
「素直になるだってっ?いいよ!いいよ!ほなみちゃん!バンバン吐き出して楽になるんだ――!……悲しい事があったら俺に何でも言ってよ!受け止めるよ?
身体ごと受け止めるのも大歓迎だからね!」
亮介がいつの間にか隣に来て、手をギュッと握りキラキラの笑顔で言ったが、後ろから三広にドラムスティックで殴られ崩れ堕ちた。
「油断も隙もねえな!……ほなみちゃん、本当にゴメンね?東京に来たら、こいつの魔の手から守るから安心してね!」
三広は床でのびている亮介を足で転がし、鼻息荒く言い放つ。
「さて?どっちが魔の手なんだかわかりませんなあ」
浜田がニヤニヤして彼を見ると、三広はムキになって喚いた。
「変な事言うな――!俺は心からそう思って……もごもご」
「はいはいはい。ちょっと静かにしようかね」
浜田は三広の口を塞いで穏やかに話す。
「……ほなみちゃんが、自分の素直な気持ちのまま、生きていけたらいいね」
**
callingでの団欒を回想しながら、ほなみは鍵盤をつまびき、哀愁漂う和音を奏でてみる。
(――この間、このピアノを西君が弾いたのだっけ)
鍵盤に踊るしなやかな指を思い出しながらふと目を閉じた時、玄関がガチャリと開いた。ほなみの意識が一気に現実に引き戻される。
「……ただいま」
智也の低い声と共にリビングに足音が近付いてくる。
ほなみは、ピアノの前に座ったまま震える手を握りしめ、心の中で自分に言い聞かせた。
――自分に素直になる勇気――自分に素直になる勇気――