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Love adventure
第20章 智也の激情③
 ほなみは快感に声を漏らし身悶えながら、いつの間にか涙を溢れさせていた。
 智也は角度を変え、ほなみを壊さんばかりに烈しく突き上げ、低く声を漏らす。
 中が弾けそうに熱くなった時、智也の全身がびりっと痺れたように震え、妻をぎゅっと抱き締めた。

「ほなみ……愛してる」

 ――その瞬間ほなみは、西本の幻を見ながら無意識に何かを呟いた。

「くっ……」

 智也が唸ると同時に、熱い白濁が吐き出される。
 全身にじわりと広がりゆく快感に痙攣しながら、ほなみは精を受け止めるしかなかった。

 ――また智也に抱かれてしまった。
 西君に愛された記憶が身体から遠退いていってしまう……

 ぼんやりと思いながら乱れたシーツを指で弄んでいたが、不意に手をつかまれた。
 熱く燃える焔のような目で見つめられ、ほなみは息を呑んだ。
 智也は静かに訊いた。










「……『西君』……て、誰だ……」






 時が凍りついた。

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