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Love adventure
第23章 波瀾の予感
「貴方が……マネージャーなのね?」
「そうだ。俺は綾波 剛(あやなみ つよし)。
祐樹が復帰出来るように、お前には働いてもらう」
「あの……具体的に、何をすればいいんですか?」
ほなみの質問に、綾波は肩を震わせて笑い出した。
「な……何がおかしいんですか」
「女が男に元気を出させる為にやる事なんて、ひとつしかないだろ?
……純情ぶった顔してるが、お前もその位解るだろう」
ほなみの頬が、かあっと熱くなった。
ずけずけとした物言いに腹が立って、スカートの布地を震える指先で握りしめる。
「お前がするべき事は、毎日祐樹と何を話したか、何をしたか逐一俺に報告する事だ」
「……」
「聞いてるのか。二度同じ事を言わせるな」
「は、はい」
綾波の眼光の迫力に圧され、ほなみはつい返事をしてしまう。
綾波はふてぶてしく鼻で笑うと、横を向いて瞼を閉じた。
(――こんな失礼で高圧的な男がクレッシェンドのマネージャーだなんて……)
決心して東京までやって来たけれど、これからどんな日々が自分を待ち受けているのか、と不安が頭をもたげたその時、綾波が眼鏡を外すのを見て思わず、声を上げそうになった。
彼を見た時からおぼえていた違和感の正体が今、判明した。
ミラーに映る、綾波のくっきりした輪郭や、少年の様な目元に、ほなみは釘付けになる。
――似ている……?西……君に……
「そうだ。俺は綾波 剛(あやなみ つよし)。
祐樹が復帰出来るように、お前には働いてもらう」
「あの……具体的に、何をすればいいんですか?」
ほなみの質問に、綾波は肩を震わせて笑い出した。
「な……何がおかしいんですか」
「女が男に元気を出させる為にやる事なんて、ひとつしかないだろ?
……純情ぶった顔してるが、お前もその位解るだろう」
ほなみの頬が、かあっと熱くなった。
ずけずけとした物言いに腹が立って、スカートの布地を震える指先で握りしめる。
「お前がするべき事は、毎日祐樹と何を話したか、何をしたか逐一俺に報告する事だ」
「……」
「聞いてるのか。二度同じ事を言わせるな」
「は、はい」
綾波の眼光の迫力に圧され、ほなみはつい返事をしてしまう。
綾波はふてぶてしく鼻で笑うと、横を向いて瞼を閉じた。
(――こんな失礼で高圧的な男がクレッシェンドのマネージャーだなんて……)
決心して東京までやって来たけれど、これからどんな日々が自分を待ち受けているのか、と不安が頭をもたげたその時、綾波が眼鏡を外すのを見て思わず、声を上げそうになった。
彼を見た時からおぼえていた違和感の正体が今、判明した。
ミラーに映る、綾波のくっきりした輪郭や、少年の様な目元に、ほなみは釘付けになる。
――似ている……?西……君に……