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Love adventure
第4章 あなたに、とらわれて
「なかなか良かったんじゃない?
西君の声、良く出てたね」
「うん……」
「グッズ、一応見てみようか」
あぐりに腕を引っ張られ、引きずられるように外に出た。
ライヴハウスの熱気の中、少々汗ばむ位だったが、外の冷気が今は心地好い。
グッズ売り場では、シャツやパーカ、缶バッジやトートバッグ、CDなどが売られていた。
「クレッシェのグッズって可愛いよね。パーカどうしようかなあ」
あぐりがパーカを手に取り、スタッフにサイズのSがあるか聞いている。
ほなみはCDを全種類手に取った。
「全部下さい!」
「ありがとうございます!
実は今日、3枚以上お買い上げのお客様にはメンバーからサインをしてもらえるんですよ」
女性スタッフが、ほなみにそっと耳打ちする。
「えっ!?」
「何々っ?どうしたの?……うわ!買うの?言ってくれれば貸すのに~」
買ったパーカを早速羽織った姿のあぐりは、ほなみが沢山のCDを抱えているのを見て目を丸くした。
「欲しいの」
きっぱり言うほなみを、あぐりはまじまじと見つめ、そして嬉しそうに言った。
「珍しくお気に入りになったらしいね。
良かったよ~誘って」
ほなみも笑ってうなずいた。
すると先程の女性のスタッフに呼ばれた。
「お客様、こちらへ」
ほなみは、先導されて"STAFF ONLY"と書かれたドアを開けた。
「サインお願いしまーす」という女性スタッフの声に
「――はい」
と聞き覚えのある、よく通る男性の声が返ってくる。
「すみません、今メンバーが来ますのでサインしてもらって下さい!私、片付けがあるので失礼します!」
スタッフは早口で言うと、あたふたと行ってしまった。
ほなみは心細くなってしまい、所在なげにキョロキョロした。
西君の声、良く出てたね」
「うん……」
「グッズ、一応見てみようか」
あぐりに腕を引っ張られ、引きずられるように外に出た。
ライヴハウスの熱気の中、少々汗ばむ位だったが、外の冷気が今は心地好い。
グッズ売り場では、シャツやパーカ、缶バッジやトートバッグ、CDなどが売られていた。
「クレッシェのグッズって可愛いよね。パーカどうしようかなあ」
あぐりがパーカを手に取り、スタッフにサイズのSがあるか聞いている。
ほなみはCDを全種類手に取った。
「全部下さい!」
「ありがとうございます!
実は今日、3枚以上お買い上げのお客様にはメンバーからサインをしてもらえるんですよ」
女性スタッフが、ほなみにそっと耳打ちする。
「えっ!?」
「何々っ?どうしたの?……うわ!買うの?言ってくれれば貸すのに~」
買ったパーカを早速羽織った姿のあぐりは、ほなみが沢山のCDを抱えているのを見て目を丸くした。
「欲しいの」
きっぱり言うほなみを、あぐりはまじまじと見つめ、そして嬉しそうに言った。
「珍しくお気に入りになったらしいね。
良かったよ~誘って」
ほなみも笑ってうなずいた。
すると先程の女性のスタッフに呼ばれた。
「お客様、こちらへ」
ほなみは、先導されて"STAFF ONLY"と書かれたドアを開けた。
「サインお願いしまーす」という女性スタッフの声に
「――はい」
と聞き覚えのある、よく通る男性の声が返ってくる。
「すみません、今メンバーが来ますのでサインしてもらって下さい!私、片付けがあるので失礼します!」
スタッフは早口で言うと、あたふたと行ってしまった。
ほなみは心細くなってしまい、所在なげにキョロキョロした。