この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
Love adventure
第45章 トロイメライは夢見心地で
ほなみとあぐりは、真夜中までクロワッサンを作っていた。
あぐりは稲川との事や、結婚生活の事、野村との間にあった事を話した。
ほなみは、西本祐樹にどうやって打ち明けたらいいのか、智也とはどうなるのか、不安な気持ちを沢山吐き出した。
話したところで何ひとつ解決しないが、少し気持ちの整理が出来たような気がする。
すっかり熱中してしまい、五十個以上はパンを焼いた。
話し疲れ、笑い過ぎて、へとへとになると、すでに朝の四時だった。
ふたりは一応『お休み』を言ってそれぞれの寝室へ入った。
ほなみは、静かにドアを開け、足音を立てない様にベットに近付く。
西本は枕を抱いてぐっすり眠っていた。
その寝顔は小さな子供みたいで、思わず頭を撫でたくなる。
欠伸をして、そっと隣に滑り込み愛しい背中に身体を寄せた。
(――智也はあぐりの言うことを信じただろうか?――
――中野さんは一体いつから私を見張っていたのか――
小さな頃から可愛がってくれて、両親が亡くなった後は
『本当の親父だと思って何でも言いなさい』と暖かく接してくれた……
けれど……中野さんはしょせん、岸家側の人間に過ぎなかったのだろうか……)
西本の寝息を聞きながら、色んな思いが頭を過る。
あぐりは稲川との事や、結婚生活の事、野村との間にあった事を話した。
ほなみは、西本祐樹にどうやって打ち明けたらいいのか、智也とはどうなるのか、不安な気持ちを沢山吐き出した。
話したところで何ひとつ解決しないが、少し気持ちの整理が出来たような気がする。
すっかり熱中してしまい、五十個以上はパンを焼いた。
話し疲れ、笑い過ぎて、へとへとになると、すでに朝の四時だった。
ふたりは一応『お休み』を言ってそれぞれの寝室へ入った。
ほなみは、静かにドアを開け、足音を立てない様にベットに近付く。
西本は枕を抱いてぐっすり眠っていた。
その寝顔は小さな子供みたいで、思わず頭を撫でたくなる。
欠伸をして、そっと隣に滑り込み愛しい背中に身体を寄せた。
(――智也はあぐりの言うことを信じただろうか?――
――中野さんは一体いつから私を見張っていたのか――
小さな頃から可愛がってくれて、両親が亡くなった後は
『本当の親父だと思って何でも言いなさい』と暖かく接してくれた……
けれど……中野さんはしょせん、岸家側の人間に過ぎなかったのだろうか……)
西本の寝息を聞きながら、色んな思いが頭を過る。