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Love adventure
第45章 トロイメライは夢見心地で
抱き留めてくれなかったら頭から落ちていただろう。
綾波にしがみついた格好になったほなみの視界にはゴツゴツした喉仏が見える。
こんな所まで、西君に似ている――
何故か胸苦しくなった。
「……ごめんなさい」
離れようとした時、身体に廻された腕の力がギュッと込められ、心臓が早鐘の様に鳴る。
「あ、あの!?」
ほなみが狼狽すると、綾波の身体がふるふると震え、笑いを零し始めた。
「くくく……お前の反応は本当に笑えるな」
(――すっかり遊ばれてる……)
ほなみは、腕の力が緩んだ隙に綾波の拘束から逃れ、彼を睨み付けた。
「また顔が赤いぞ……お前、俺にも惚れたか」
悪戯に目をキラリとさせ、からかうその表情は綾波が初めて見せる物だった。
そして西本と重なる。
ドキドキするのを隠すように素っ気なく返事をしようとしたが声が裏返ってしまった。
「――に、似てるから悪いんですっ!それだけですうっ!」
紙袋を引っつかみ、ほなみは逃げるようにバスルームに駆け出した。
壁に凭れ、低い声で綾波は暫く笑っていたが、ふとその唇からぽつりとこんな言葉が漏れた。
「――似てるから、それだけ……か」
綾波にしがみついた格好になったほなみの視界にはゴツゴツした喉仏が見える。
こんな所まで、西君に似ている――
何故か胸苦しくなった。
「……ごめんなさい」
離れようとした時、身体に廻された腕の力がギュッと込められ、心臓が早鐘の様に鳴る。
「あ、あの!?」
ほなみが狼狽すると、綾波の身体がふるふると震え、笑いを零し始めた。
「くくく……お前の反応は本当に笑えるな」
(――すっかり遊ばれてる……)
ほなみは、腕の力が緩んだ隙に綾波の拘束から逃れ、彼を睨み付けた。
「また顔が赤いぞ……お前、俺にも惚れたか」
悪戯に目をキラリとさせ、からかうその表情は綾波が初めて見せる物だった。
そして西本と重なる。
ドキドキするのを隠すように素っ気なく返事をしようとしたが声が裏返ってしまった。
「――に、似てるから悪いんですっ!それだけですうっ!」
紙袋を引っつかみ、ほなみは逃げるようにバスルームに駆け出した。
壁に凭れ、低い声で綾波は暫く笑っていたが、ふとその唇からぽつりとこんな言葉が漏れた。
「――似てるから、それだけ……か」