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Love adventure
第46章 ぶつかり合う予感

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智也は電話を握り締めたまま、ほなみの声の余韻に酔いしれていた。
――色々ゴタゴタして、急遽仕事に関わる事になった――
そんなのは真っ赤な嘘だ。
他の社員が担当する事になっていたのを、父に頼み込み、自分がやるように無理矢理決めた。
こんな風に父の力を借りたくはなかったが、何がなんでも、日本へ、ほなみの側へ行きたかった。
西本祐樹の隣で屈託無く無邪気に笑うほなみの姿が頭に過ぎる。
どうか、この疑いが気のせい、思い過ごしであって欲しい――
だが、もしも思い過ごしでなかったとしたら?
智也は窓に映る自分を見つめた。
その向こうに西本祐樹の姿があるように思えて、胸の中に蒼い焔が立ち上る。
「……お前には……渡さない……絶対に」
智也は電話を握り締めたまま、ほなみの声の余韻に酔いしれていた。
――色々ゴタゴタして、急遽仕事に関わる事になった――
そんなのは真っ赤な嘘だ。
他の社員が担当する事になっていたのを、父に頼み込み、自分がやるように無理矢理決めた。
こんな風に父の力を借りたくはなかったが、何がなんでも、日本へ、ほなみの側へ行きたかった。
西本祐樹の隣で屈託無く無邪気に笑うほなみの姿が頭に過ぎる。
どうか、この疑いが気のせい、思い過ごしであって欲しい――
だが、もしも思い過ごしでなかったとしたら?
智也は窓に映る自分を見つめた。
その向こうに西本祐樹の姿があるように思えて、胸の中に蒼い焔が立ち上る。
「……お前には……渡さない……絶対に」

