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Love adventure
第47章 ウェディング・マーチ
綾波は水割りを啜りながら、抱き合う彼らを見つめていた。
その時、チカッと何かが光るのに気付き、鋭い目付きでその正体を探る。
店の出口に近い席に座る帽子の男の手に小型カメラが握られていた。
視線が合った途端、男はサッと立ち上がり店から逃げるように出て行く。
綾波の動物的な癇が閃光の様に働いた。
次の瞬間、男を追って店を飛び出していた。
「待て――!」
男の姿を追い掛けて走るが、通りを外れたT字路で忽然と見失う。
舌打ちして反対方向に踵を返そうとすると、鈍い音と共に背中に強烈な痛みを感じ、その場に崩れ堕ちた。
――何かが、刺さっているような感覚があった。
ドクドクと血が流れ出すのが分かる。
ふと、泣きそうなほなみの表情が頭を過ぎる。
――俺が、もし居なくなったら、泣いたりするのだろうか――
彼は、薄れ行く意識の中、僅かに唇を歪ませ低く笑った。
その時、チカッと何かが光るのに気付き、鋭い目付きでその正体を探る。
店の出口に近い席に座る帽子の男の手に小型カメラが握られていた。
視線が合った途端、男はサッと立ち上がり店から逃げるように出て行く。
綾波の動物的な癇が閃光の様に働いた。
次の瞬間、男を追って店を飛び出していた。
「待て――!」
男の姿を追い掛けて走るが、通りを外れたT字路で忽然と見失う。
舌打ちして反対方向に踵を返そうとすると、鈍い音と共に背中に強烈な痛みを感じ、その場に崩れ堕ちた。
――何かが、刺さっているような感覚があった。
ドクドクと血が流れ出すのが分かる。
ふと、泣きそうなほなみの表情が頭を過ぎる。
――俺が、もし居なくなったら、泣いたりするのだろうか――
彼は、薄れ行く意識の中、僅かに唇を歪ませ低く笑った。