この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
Love adventure
第52章 if

気まずい沈黙を破ったのは向こうだった。
「改めて聞くが、お前はどうしたい」
「……私は」
眠る西本が僅かに身体を動かし、ベッドがギシリと音を立てた。
(私の何もかもを拐った人。私が一番欲しいのは……)
「智也と別れて……西君と生きて行きたい……」
「すべて話して、祐樹が心変わりしたらどうする」
「そうなら仕方ありません……ひとりで生きていきます」
「……もし祐樹が心変わりしたら……俺が」
「え?」
「何でもない」
「……」
「来週、智也と会うが、お前はビクビクするな。普通に振る舞え」
「普通……と言われても」
「一応仕事の話しだからな。知らぬ顔をしておけ。向こうの出方を見るんだ」
「私のせいで……仕事がフイになったりしたら」
「まあ、そうなりゃ仕方ないわな。別にそうならそうで構わん。
クレッシェンドは音楽で成功すりゃいいんだ。アパレルの仕事なんて実はどっちでもいい事だ」
「改めて聞くが、お前はどうしたい」
「……私は」
眠る西本が僅かに身体を動かし、ベッドがギシリと音を立てた。
(私の何もかもを拐った人。私が一番欲しいのは……)
「智也と別れて……西君と生きて行きたい……」
「すべて話して、祐樹が心変わりしたらどうする」
「そうなら仕方ありません……ひとりで生きていきます」
「……もし祐樹が心変わりしたら……俺が」
「え?」
「何でもない」
「……」
「来週、智也と会うが、お前はビクビクするな。普通に振る舞え」
「普通……と言われても」
「一応仕事の話しだからな。知らぬ顔をしておけ。向こうの出方を見るんだ」
「私のせいで……仕事がフイになったりしたら」
「まあ、そうなりゃ仕方ないわな。別にそうならそうで構わん。
クレッシェンドは音楽で成功すりゃいいんだ。アパレルの仕事なんて実はどっちでもいい事だ」

