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Love adventure
第56章 あの夜の君を抱いて

「中野……お前、一体何をした」
ほなみの唇はわなわな震え、しがみつく指は白くなる程、力が籠められている。
「眠らせただけです……副作用で幻覚を見ているのかも知れません」
「何っ?」
「何時間かすれば抜けてくるでしょう……それでは、ごゆっくり」
「おいっ」
部屋を出て行く中野を追い掛けようとしたが、小さな手と切ない声に引き留められた。
「ま……って……いかない……で」
ほなみの潤んだ目は虚ろだが、真っ直ぐに智也を見ていた。
逸らせずにその目に引き込まれ、何も考えられなくなりそうだった。
「こわ……い……かみなり……が」
「えっ?」
「鳴って……あああ!」
爆発した様に、ほなみが叫んだ。
「――ほなみっ」
智也は、その唇を塞いだ。
ほなみの唇はわなわな震え、しがみつく指は白くなる程、力が籠められている。
「眠らせただけです……副作用で幻覚を見ているのかも知れません」
「何っ?」
「何時間かすれば抜けてくるでしょう……それでは、ごゆっくり」
「おいっ」
部屋を出て行く中野を追い掛けようとしたが、小さな手と切ない声に引き留められた。
「ま……って……いかない……で」
ほなみの潤んだ目は虚ろだが、真っ直ぐに智也を見ていた。
逸らせずにその目に引き込まれ、何も考えられなくなりそうだった。
「こわ……い……かみなり……が」
「えっ?」
「鳴って……あああ!」
爆発した様に、ほなみが叫んだ。
「――ほなみっ」
智也は、その唇を塞いだ。

