この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
Love adventure
第7章 禁断の萌芽
西本は、口付けている髪から唇を離し、熱い目でほなみを見つめた。
「何でって……そんなの、ひと目でほなみに夢中になったからだよ!文句あるのか!」
言い放つと、踵を返し、小走りでステージへ向かって行った。
途端に、ライブハウスに、ざわめきと黄色い歓声が起きる。
彼は、魅惑的に笑い、王子様さながらの恭しいお辞儀をしてキーボードの前に立って、天を見上げて深呼吸した。
甘い声で歌い始めると、フロアは熱狂に包まれ、ほなみの胸の中も熱く猛り、狂い始めた。
(どうしよう。もう、止められなくなってしまう。
自分が智也の妻であることを、忘れてしまいそうになる――)
その場にへたり込んだまま立ち上がれず、甘い歌声を聴きながらほなみも口ずさむ。
――君は旋律(恋)を奏でた君は旋律(恋)を撒いた――
撒かれた種はもう深い所に根を張り、地上に芽吹こうとしている――
これから自分はどうなってしまうのかーーと、身震いした。
「何でって……そんなの、ひと目でほなみに夢中になったからだよ!文句あるのか!」
言い放つと、踵を返し、小走りでステージへ向かって行った。
途端に、ライブハウスに、ざわめきと黄色い歓声が起きる。
彼は、魅惑的に笑い、王子様さながらの恭しいお辞儀をしてキーボードの前に立って、天を見上げて深呼吸した。
甘い声で歌い始めると、フロアは熱狂に包まれ、ほなみの胸の中も熱く猛り、狂い始めた。
(どうしよう。もう、止められなくなってしまう。
自分が智也の妻であることを、忘れてしまいそうになる――)
その場にへたり込んだまま立ち上がれず、甘い歌声を聴きながらほなみも口ずさむ。
――君は旋律(恋)を奏でた君は旋律(恋)を撒いた――
撒かれた種はもう深い所に根を張り、地上に芽吹こうとしている――
これから自分はどうなってしまうのかーーと、身震いした。