この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
Love adventure
第64章 夜明けの空は切ない色

ほなみは狼狽え、腕から抜け出そうともがくが、綾波が離してくれず、懇願する様に叫ぶ。
「あ、あ、あ綾波さんっ」
「ほなみ」
「はいっ」
「好きだ」
「――あ、あのっ」
「わかってる……だからと言ってすぐに気持ちは変えられん」
「で、でもっ」
「別にいいだろう。思うのは俺の勝手だからな」
抱き締められる腕に力が込められ、息が苦しい。
「昨日言った通りだ……フラフラしたら掴まってくれればいい」
綾波は一旦ほなみを開放し、顔を両手で挟み笑って見つめた。
「でも私……」
「……昨夜みたいに泣くのは勘弁してくれ」
「――」
「お前は笑っていろ……苦しむのは俺だけでいいんだ……
何度も言うが、俺が勝手に思っているんだからな」
「綾波さ……」
ほなみの鼻の奥がツンとして喉が痛み、目の奥から熱い水が呼び覚まされる。
「だから、泣くなって」
綾波は困った様な笑顔で、ほなみの髪をクシャクシャに乱した。
「綾波さん……っひっ」
「全く……バカな女だな」
「ごめんなさい…ごめんなさい」
綾波は、泣きじゃくるほなみをあやす様に、ずっと抱き締めていた。
窓の外から、ほなみをなだめるかのような小鳥のさえずりが聴こえてくる。
空はもう白み始めていたーー
「あ、あ、あ綾波さんっ」
「ほなみ」
「はいっ」
「好きだ」
「――あ、あのっ」
「わかってる……だからと言ってすぐに気持ちは変えられん」
「で、でもっ」
「別にいいだろう。思うのは俺の勝手だからな」
抱き締められる腕に力が込められ、息が苦しい。
「昨日言った通りだ……フラフラしたら掴まってくれればいい」
綾波は一旦ほなみを開放し、顔を両手で挟み笑って見つめた。
「でも私……」
「……昨夜みたいに泣くのは勘弁してくれ」
「――」
「お前は笑っていろ……苦しむのは俺だけでいいんだ……
何度も言うが、俺が勝手に思っているんだからな」
「綾波さ……」
ほなみの鼻の奥がツンとして喉が痛み、目の奥から熱い水が呼び覚まされる。
「だから、泣くなって」
綾波は困った様な笑顔で、ほなみの髪をクシャクシャに乱した。
「綾波さん……っひっ」
「全く……バカな女だな」
「ごめんなさい…ごめんなさい」
綾波は、泣きじゃくるほなみをあやす様に、ずっと抱き締めていた。
窓の外から、ほなみをなだめるかのような小鳥のさえずりが聴こえてくる。
空はもう白み始めていたーー

