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Love adventure
第65章 捕まえて、蕩けさせて

車のバックシートで、ほなみと綾波は言葉を交わさずに居た。
夜中から朝まで、ふたりきりで明かしてしまった――
囁かれた愛の言葉は、身体に刻まれた徴が消えるようにいつか消えてしまうだろうか。
決して受け入れてはならない言葉――
けれど、忘れないようにしよう、とほなみは思った。
(私は智也を傷つけ、綾波さんも傷つけた……
自分が傷つく痛みも、人を傷つける痛みも同じように苦しいと、思い知ったような気がする……
でも、引き返せない……)
ほなみが窓の外に流れる景色をぼんやりと眺めていると、大きな指が頬に触れた。
「昨夜は無理矢理付き合わせたようで悪かったな」
綾波の色素の薄い瞳が優しく見つめる。
「ううん……無理矢理な事なんて……されていません」
ほなみは首を振った。

