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Love adventure
第65章 捕まえて、蕩けさせて

「あと、これ見てよ!」
亮介は興奮したように高い声を出して、画面を指差した。
『不倫、という言葉で言い表すには足りないほどの二人の想いを、僕はミュージックスタイルの現場で見たような気がします。
この先の二人がどこへ向かって行くのか、ひとりの人間として見守っていきたいです。
ボンバーダイヤモンド
髑髏川 猫八』
皆がそのツイートを見て目が点になった。
「すっげ……一日で十万リツイートオーバーって……流石人気者だな」
西本が口笛を吹いた。
綾波は腕を組みなにやら思案していたが、ニヤリとする。
「……これで話題になりゃ新曲のオリコン一位は確定だな」
新聞の見出しを見つめ、無言のほなみの頭を綾波の手が撫でた。
「お前は余計な事を考えず、明日元気な顔を智也に見せつけてやれ」
「……う、うん」
「――触るな 」
西本が綾波の手を素早く退けた。
綾波は溜め息を吐くと、三広と亮介の肩を掴み部屋を出て行く。
「――綾波さん、皆、帰るんですか?」
ほなみに綾波は振り返り、静かに言った。
「全ては明日だ。今何を考えても仕方ない――
祐樹、ほなみを頼むぞ」
リビングのドアが閉められ、ほなみと西本のふたりきりになる。

