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Love adventure
第71章 対決前夜~智也

カタカタカタ……
小さな指先がキーボードを懸命に叩く。
あと少しで終わるが慌ててはいけない。
もう一度よく確認してから――
岸コーポレーション本社の総務課の東野カナは、暗くなったオフィスで自分の机の所だけ灯りを照らし、スポットライトを浴びているような状態で残業をしていた。
「よーし!終わった!」
enterキーを思いきり打つと、解放感から背伸びをして溜め息を吐き、椅子に乗ったまま回転した。
「は――久々に一所懸命お仕事したかも――!」
ガガ、ガガ、ガガ、とプリンターから書類が打ち出される。
「書類が出てきたら、智也さんのデスクに置いてオッケーだわ!」
カナは、まだ椅子に乗って回り遊んでいた。
「ひゃっほ――いつもチャラチャラしてるカナちゃんも、やる時はやるのよ――」
誰に言うわけでもない独り言をしながらフロアー中を、椅子に跨がりぐるぐる走っていると、ドアが不意に開いた。
小さな指先がキーボードを懸命に叩く。
あと少しで終わるが慌ててはいけない。
もう一度よく確認してから――
岸コーポレーション本社の総務課の東野カナは、暗くなったオフィスで自分の机の所だけ灯りを照らし、スポットライトを浴びているような状態で残業をしていた。
「よーし!終わった!」
enterキーを思いきり打つと、解放感から背伸びをして溜め息を吐き、椅子に乗ったまま回転した。
「は――久々に一所懸命お仕事したかも――!」
ガガ、ガガ、ガガ、とプリンターから書類が打ち出される。
「書類が出てきたら、智也さんのデスクに置いてオッケーだわ!」
カナは、まだ椅子に乗って回り遊んでいた。
「ひゃっほ――いつもチャラチャラしてるカナちゃんも、やる時はやるのよ――」
誰に言うわけでもない独り言をしながらフロアー中を、椅子に跨がりぐるぐる走っていると、ドアが不意に開いた。

