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Love adventure
第72章 誰の腕を選ぶ

「なあに?その顔」
彼に、鼻を摘ままれ、気が付けば、ぽろりと涙が溢れていた。
「ほなみ――」
「私――私も……こうするべきなのかな……」
「――!?」
「西君のこれからを考えたら……私なんか居ない方が……」
言いかけるほなみの唇を彼が突然塞ぎ、ベッドに倒して覆い被さる。
「……ん……んっ」
さらわれる様な激しい口付けに、ほなみは思考を奪われそうになる。
西本は唇を離し、真っ直ぐに見つめた。
「――捕まえてって、言ったよな?」
「……」
「俺の気持ち……番組で宣言した通りだよ……
何があっても後悔しない。
もしも後悔するなら……やるだけやってからだ!」
「西く……」
「どんな風になっても……俺はほなみを抱き締めていたいんだ!」
熱を帯びた瞳とその声がほなみを再び溶かしていき、悲しみとは違う涙が溢れ始める。

