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Love adventure
第75章 告白

ふたりは、どちらからともなく腕を差し出し、抱き合った。
智也は、幼い頃からの想いを胸に甦らせる。
この中庭でほなみが振り向いた瞬間からずっと焦がれて追いかけてきた――
大事にしたかった。
守りたかった。
でも、その方法を、自分は間違えてしまっていたのだ――
不意に、ほなみが腕の中でクシャミをした。
「ご、ごめんなさい」
「ちょっと、薄着じゃないのか?」
智也が笑ってポケットからハンカチを出して渡した時、一緒に何かの箱が落ちた。
「――?」
ほなみがしゃがんで拾い上げて、目を見開く。
「これは……」
智也の瞳が大きく揺れて、顔を逸らした。
「私が……智也に渡した……」
「――覚えていたのか」
「覚えてるよ……」
――中学生の時に、ほなみがくれた風邪薬。
捨てられずに、ずっと持っていた……
智也の心に甘い思いが込み上げ、涙が頬を伝った。
智也は、幼い頃からの想いを胸に甦らせる。
この中庭でほなみが振り向いた瞬間からずっと焦がれて追いかけてきた――
大事にしたかった。
守りたかった。
でも、その方法を、自分は間違えてしまっていたのだ――
不意に、ほなみが腕の中でクシャミをした。
「ご、ごめんなさい」
「ちょっと、薄着じゃないのか?」
智也が笑ってポケットからハンカチを出して渡した時、一緒に何かの箱が落ちた。
「――?」
ほなみがしゃがんで拾い上げて、目を見開く。
「これは……」
智也の瞳が大きく揺れて、顔を逸らした。
「私が……智也に渡した……」
「――覚えていたのか」
「覚えてるよ……」
――中学生の時に、ほなみがくれた風邪薬。
捨てられずに、ずっと持っていた……
智也の心に甘い思いが込み上げ、涙が頬を伝った。

