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第75章 告白

｢俺は腹黒いぞ……お前が思っているよりもな……｣

　智也は、指でほなみの溢れる涙をいとおしげに掬い上げた。

｢お前に言い寄ろうとした奴等に……どんな牽制と制裁をしたか……知りたいか？｣

　その瞳が妖しく光り、ほなみは一瞬ゾッとした。
　否定の意味で激しく首を振ると、智也が優しく笑う。

｢だからお前は……幸せになれ｣
｢智也――！｣
｢ただし……もし西本がお前を泣かせたら……俺が制裁しに行くからな？
　気を付けるように言っておけ｣

　その言葉が冗談に聞こえなくて、真っ青になるほなみに、智也は微笑みを向けた。

｢ほなみ……愛してるよ｣
｢と……もやっ｣
｢幸せになれ――｣
｢ごめんなさい……ごめんなさっ……｣
｢謝るな｣