この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
Love adventure
第80章 甘い家路
「本当に頼もしいよ。東野さんが居てくれて」
智也に書類を渡す時に、魅惑的な笑みと共にこの台詞を言われるのがお決まりなのだが、カナはいつまで経っても慣れる気がしなかった。
般若のごとき迫力で報道陣を追い返すカナだが、智也の理知的な微笑みには悩殺されっぱなしで、ほなみの見舞いに来るたびにこう喚いた。
「……ほなみさんは中学の頃から智也さんと暮らしてたんですよね……
あのいけない色気ムンムンな殿方と一つ屋根の下に居て、平気でいられたんですか!?
動悸が激しくなって血圧が上昇して鼻血ボタボタ――!
とかなる時はなかったんですかっ!?
……えっ!ないですってええ!?信じられない!
やっぱりほなみさんは、常人と感覚が違うんです――!
もう私は……バクバクして!
沸騰して蒸発する寸前です――!」
あまりにも騒がしい時には屈強な体格の看護師がやってきてカナを捕まえ、病室の外へ強制連行した。
智也に書類を渡す時に、魅惑的な笑みと共にこの台詞を言われるのがお決まりなのだが、カナはいつまで経っても慣れる気がしなかった。
般若のごとき迫力で報道陣を追い返すカナだが、智也の理知的な微笑みには悩殺されっぱなしで、ほなみの見舞いに来るたびにこう喚いた。
「……ほなみさんは中学の頃から智也さんと暮らしてたんですよね……
あのいけない色気ムンムンな殿方と一つ屋根の下に居て、平気でいられたんですか!?
動悸が激しくなって血圧が上昇して鼻血ボタボタ――!
とかなる時はなかったんですかっ!?
……えっ!ないですってええ!?信じられない!
やっぱりほなみさんは、常人と感覚が違うんです――!
もう私は……バクバクして!
沸騰して蒸発する寸前です――!」
あまりにも騒がしい時には屈強な体格の看護師がやってきてカナを捕まえ、病室の外へ強制連行した。