この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
Love adventure
第83章 Love adventure
開演十分前。
ステージ袖でメンバーと稲川はモニターで会場の様子を見ていた。
今日はペンライトOKとなっている。
グッズでクレッシェンドのロゴが入ったペンライトを販売したら、あっという間に完売してしまった。
「ペンライトがチカチカする中での演奏、一度やってみたかったんだよな~!」
三広がはしゃいでいる。
「今日は稲川さんがシークレットゲストだったり、はまじろうのコーナーもあったりでお客さんも楽しんでくれるだろうな」
亮介はピックをポケットに沢山忍ばせた。
ステージから投げまくるつもりなのだ。
「皆、ドームおめでとう……
でもこれが最終目標じゃなく、もっと高い所を目指して行こうな?」
稲川が、にぎり拳を突き出すと、メンバー達も、円陣を組んで拳をつき出す。
稲川と野村の目が合うと、稲川はふっと笑い小さく言った。
「大きな男になれよ……女は、そんな男に惚れるんだからな」
「…… 稲川さん」
稲川は、野村の肩をガシッと叩いた。
「祐樹?大丈夫か」
西本は胸の前で手を組み目を閉じていたが、綾波に声を掛けられると、カッと覚醒した表情になる。