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Love adventure
第83章 Love adventure 
 西本は、メンバーの顔をひとりひとり、ゆっくりと見渡す。

「なあ……皆とバンドを組んで、何年になった?」
「もうかれこれ七年かな?」

 三広が両手の指で数えた。

「色々あったけど……ここまで一緒にバンドが出来て本当に楽しかった……
 俺が、バカをしたせいで、皆には大変な思いをさせて……
 本当にすまなかったと思ってる」

 神妙な顔で言う西本に、三広も亮介も野村も、ニッコリと笑う。

「うんうん。本当にバカな事ばかりしてくれたよな!」

 三広は西本の頬を突っついた。

「恋に狂って武道館すっ飛ばすし!」

 野村は脇をつつき、無言で笑う。

「全国生中継で略奪宣言かましたりさ~!」

 亮介に背中をバーンと叩かれ、西本はよろめいて苦笑した。

「全くだ。俺はお前のかわりに刺されたり散々だったぞ……悪運の強い奴だ」

 綾波は壁に凭れ、笑った。

「一生続く魔法、か……」

 稲川は、いつかほなみと西本に言った言葉を思い出して遠い目をした。

「ファンにも、ほなみさんにも……
 ずっと醒めない魔法をかけ続けるんだ。
 やれるか?」
「勿論!」

 ふたりは力強くハイタッチする。

「さて、ここまで来たら四の五の言っても仕方ない。
 いつも通り、お前ららしくやれ!」

 綾波が手を叩き激を飛ばした。

「おう!!!!!」

 皆が拳を天に向け突き出した。




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